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通学区域のブロック化(学校選択の自由化)
みなさんいっしょに考えてみませんか

東京都教職員組合(都教組)品川支部 1999年10月

1 過大規模校と過小規模校をつくりだす

足立区では3年前通学区域外からの通学を承認する基準をつくりました。その結果、新入生がわずか10人の小学校(42人の入学予定者)という過小校があらわれた一方、各学年とも百人を越える学区域外の生徒を受けいれる27学級という都内でも最大規模の中学校もできました。

品川区の場合、学校選択の自由化を制度化したので足立区以上の現象が予想されます。

2 小学校から学校間格差・序列化がすすむ

子どもが多く集まる「いい学校」とそうでない学校に分けられ、「いい学校」では私立中学校などへの受験校化がいっそうすすみ、そうでない学校では、いわゆる「教育底辺校」としての「荒れ」や「学級崩壊」などの教育困難が増大すると考えられます。

マスコミでも「進学実績や偏差値、外見的な荒れを基準にして学校を選び、特定の学校に子ども集中し、序列化が生じるおそれは強い」(毎日新聞10/11社説)と指摘しています。

3 子どもと地域の結びつきが困難に

小中学校では、父母・地域と共同した学校行事などが日常的にすすめられ、地域行事など地域のまとまりやふれあいのよりどころとなっています。通学区域の自由化は父母・地域と共に歩んできた学校教育に大きな影響を与えることになります。

また子ども同士のつながり、親のネットワークが希薄にならざるを得ず、子どもが地域のなかですくすくと豊かに育つ環境がなくなってしまいます。今、地域の中で子ども達のスポーツやレクレーションなどの様々な活動が行われていますが、こうした活動にも大きな影響を与えることになります。

4 学校選択による学校統廃合を推進

品川区教育委員会は、この制度は学校統廃合を目的としたものではないと説明していますが、父母の自由な学校選択の結果という形をとって過小規模校を廃校に追い込むことが予想されます。長年地域に根ざした学校を廃校にすることは、地元住民の反対が強くて難航する例が多くなっています。こうした状況の中での新たな手法といえるでしょう。

地域から小・中学校がなくなることは地域の活力を失わせ様々な分野に影響を与えることになります。従って、今回の通学区域の自由化は、まさに地域住民の共通した問題といえるのではないでしょうか。

どの子も勉強がよくわかり楽しく通える地域に根ざした学校づくりをすすめます

◆公立学校とは

 地域の中で楽しく勉強できることがなによりも大切です。そのために私たちは父母や地域の方々と率直に語り合い、協力して子どもが主人公の学校づくりをめざしています。

◆特色ある学校とは

 父母・地域の方々と教職員が協力しながらつくりあげてきたのが学校です。私たちは地道な教育活動のつみ重ねの中から真の特色が生まれてくると考えています。

◆どの子にもゆきとどいた教育を

 私たちはいじめや不登校などの問題を克服し、どの子も健やかに成長できるように教育活動を続けています。そのためにも30人学級の実現や、施設の充実を行政に対して求めています。

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