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沢田英次

沢田英次(前区議会議員)

2000年10月〜2006年12月のニュースを掲載しています。

2006年10月22日発行
第1162号


保育園の約半数が不安定雇用
生活保護以下の賃金改善を 第3回定例会決算委員会審議より

「品川区に働く非常勤、派遣の労働条件を改善すべきだ」…10月17日の決算委員会で私は品川区に広がる不安定雇用問題を取り上げました。私の質問の概要を報告します。

社会保険なく、1年で使い捨て品川区が率先して格差拡大

区立保育園の職員構成は、正規が563人、非常勤が394人、派遣職員が87人。保育園における非正規職員は46%、約半数が不安定雇用もとで運営されています。

保育課長の発言では「非常勤職員は正規職員の指導を受けながら正規と変わらない仕事をしており、保育運営に問題はない」と答えました。ところが、非常勤の時間給は、1200円、月の賃金は9万円と生活保護基準を大幅に下回る状況です。勤務時間は大半が3時間のパート、社会保険、雇用保険も入っていませんでした。

私は「正規職員と変わらない仕事をしているのに3時間、1年契約にしているのは、社会保険の事業者負担を回避が目的であり、非常勤を安上がりな部品扱いとしている」と批判。区は「ほとんどの方は朝2時間、午後3時間で問題なく働いている、部品として働かしていることはない。3時間の勤務であり生活保護基準以下とはいえない」と主張。私は「3、4年前に非常勤の8時間勤務をなくし大半を3時間パートにした際、大きな反対の声が上がった。大半は8時間いっぱい働きたい、が本当のところだ」「格差と貧困の解決が政治の重要な課題となっている。品川区が不安定雇用を拡大し、差別的な労働条件を強いているようでは話にならない」と述べました。

正規職員が少ないため園での子供の様子も聞けない

アエラが3月6日号で「品川区は本当に子育て天国か」と特集したことを紹介。同誌は登園時迎えの予定や子どもの様子を伝えようとすると非常勤は「常勤の先生に言ってください」。「夜9時に近くに迎えにいくとたいてい「変わりありませんでした」の一言でおしまい」。非常勤を増やしたため、保育士がシフトでめまぐるしく入れ替わる品川の保育の実態を批判しています。