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沢田英次

沢田英次(前区議会議員)

2000年10月〜2006年12月のニュースを掲載しています。

2004年10月24日発行
第1081号


極まった詰め込み…小中一貫教育
漢字嫌い増やすだけ
沢田 決算委、総括質問で取り上げました

 「小中一貫教育は漢字嫌いを増やすだけだ」…私は10月19日、決算委員会最終日、共産党を代表し総括質問をおこないました。

 今回は、小中一貫校の漢字、詰め込み教育について報告します。

ひらがなだけでも大変なのに一年生に80字の漢字(書き)は不可能だ

 学習指導要領は学校で覚える漢字を、小学校の「書き」は825文字(読み1006字)、中学校の「書き」は1006字(同1945字)としています。ところが一貫教育では小学校6年で覚えるべき漢字を小学校4年で習得、中学校の「書き」1006字は小学校5年までに終える、としています。

 私は小学校一年生の漢字を取り上げました。小学一年生は、ひらがな、カタカナを覚えた上に80字の漢字読みを勉強します。 ある先生は「ひらがなを覚えるだけで大変、カタカナ指導の時間をどう確保するか悩む。漢字が好きになるように成り立ちを丁寧に教えるなど工夫しているが80字の「書き」を教えることは不可能に近い」と述べます。

 教育長は「上学年でも繰り返し勉強するので問題ない」といいます。ただ反復練習ではますます漢字嫌いの子供を増やすことになります。

詰め込み教育は不登校、いじめなど取り返しのつかない事態に

 上のグラフをごらんください。 国立国語研究所の小学校の漢字習得率の調査です。6年生ではいずれも50%を割っています。このような状況の下、漢字を増やせば…。漢字指導研究会委員長は、日常生活にかかわりの薄い漢字、難漢字などを精査。たとえば操、仁、蚕などの字を除外し小学校では600字ぐらいを時間をかけて学ぶよう改善する必要がある、述べています。

 小中一貫教育では、小学校から英会話を行い、中学3年で高校で学ぶ虚数や3次関数を学ぶことになっています。詰め込み、競走をあおる小中一貫教育では、学力格差を拡大し不登校、いじめ、学級崩壊などの問題を急増させることが心配です。