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沢田英次

沢田英次(前区議会議員)

2000年10月〜2006年12月のニュースを掲載しています。

2002年4月21日発行
第967号


公明党・鶴議員の恥ずべき総括質問
高橋区長擁護、疑惑に幕引き
アルゼンチン債問題で沢田発言を中傷
 「アルゼンチン債購入問題の徹底解明を」…多くの区民のみなさんが第1回定例会に期待しました。ところが公明党の鶴尚議員は、予算委・総括質問で私(沢田)の言葉尻をとらえて「不穏当発言」「確証のない発言」と断定。疑惑解明に背きました。一方、品川新聞も4月9日号で「共産党が問題発言」と鶴議員を後押し、私を名指しで攻撃しています。鶴議員が取り上げた問題は、私のアルゼンチン債購入問題、生活保護の窓口対応、ホームレス対策に関する質問ですが、今回はアルゼンチン購入問題を報告します。

言葉尻をとらえ、なれ合い質問
これが議員のとる立場でしょうか

 鶴議員は3月22日の予算委員会総括質問で、私の代表・予算委員会での質問のうち問題発言として2点を取り上げています。
 1つは、代表質問での「まるで本当のことをいわない。うそをついている、こんなやり方が今回の事態を招いた。庶務規定も、寄付行為も会社の定款にあたる問題でもでたらめばかりやっているというのが私の印象です」。もう1つは3月11日のアルゼンチン債購入集中審議での「監査もみんなフリーパス、これはやっぱりおかしい、全体が狂っている、間違いなく狂っている」との発言をとりあげ、理事者に対しアルゼンチン国債が「うそをついている、でたらめのことをやっていることが当たるのか当たらないのか」と質問したものです。いずれも、沢田議員の言葉尻を捉え、その前段の発言内容はなんら触れようとしないのが特徴です。

星野事務局長
外国債購入をひた隠し
「安全・確実・有利に…」答弁

 一例をあげますと「まるで本当のことをいわない。うそをついている」の発言の前に私は次のような指摘をしました。12年6月2日の事業団理事会である理事が「金利が非常に低いので金利のよい、国債とか検討したらどうか」と質問があった。 
 星野事務局長は「11年度はトータル運用で1・25%の運用を図った。さらに安全、確実、有利なものを検討する」と答弁しています。このときアルゼンチン債を購入しているのに、そのことをいわず「安全、確実、有利なものを検討する」と述べています。「まるで本当のことをいわない。うそをついている、こんなやり方が今回の事態を招いた」との私の発言となったのです。
 ここで、第1回定例会の審議で明らかになったアルゼンチン債購入の問題点は、以下のとおりです。

区の問題答弁の数々
これでも問題なし、ですか

 (1)高橋区長の「アルゼンチン債は相見副理事長の独断でおこなった」との主張が崩れ、事業団が副理事長、事務局長、次長、係長が稟議を回して購入したことが明らかになったこと。3億1千万円もの外国債購入に対し区長のみが知らなかった、との主張は不自然であり、到底信用に値しないこと。
 (2)平成12年度決算書財産目録(高橋理事長が作成)に外国債を国債と表記。このため理事会、評議員会でチェックできなかったこと。
 (3)2年前の12月に、星野事務局長が、濱野副理事長(助役)に外国債購入を報告しているのに、区長に報告したのは半年後の昨年5月。3億1千万円もの外国債を買いながら、半年間も報告しなかったことも不可解です。この問題は自民党、区民クラブも質問しましたが濱野助役は答弁を回避しています。
 (4)区の相川収入役が事業団幹事としておこなった12年度監査報告では外国債購入しているのに「いずれも正確妥当なことを認めます」と監査も外国債購入をフリーパスにしたこと。
 以上の点を見ただけでも、区が真実を語らなかったこと、外国債購入を早い時点是正するチャンスがいくらでもあったのに、ことごとく機能しなかったことは明瞭です。
 私の発言は以上の立場を踏まえておこなったものです。
 なお、鶴氏は「狂っている」との私の発言をことさら強調していますが、三省堂大辞林によれば、「物事の状態や機械の機能などが正常でなくなる、『体の調子が―・う』」としています。財団が何の機能も果たさず1億6千万円を失いかねない危機にさらした問題を「組織が狂っている」と指摘したことは当を得ているといわざるを得ません。

なぜ全容解明を阻むのか
区民の願いに背く鶴議員

 1億6千万円はあまりにも大きいといわなければなりません。介護保険の低所得者の減額制度の適用は現在144名ですが、その予算はわずか、約140万円。高橋区長は「事業団の理事長としておこなったことであり、区長としては謝罪しない」としていますがとんでもないことではないでしょうか。
 議員の任務の1つは、区民の立場で行政の問題点をチェックすることです。鶴議員は1億6千万円もの区民財産を失いかねないのに全容を解明するのではなく、言葉尻をとらえ行政と一体となって、解明のために努力している私をやり玉にあげる、高橋区長を擁護する、これが議員としてとる立場でしょうか。しかもCATVの放映している総括質問で、私の反論の機会を与えずにおこなったことは議員として恥ずべきことだと思います。



区長が損害を弁償するのは当然

 16日、共産党議員団の区議会報告4月号を見て次のような電話が寄せられましたので要旨を紹介します。

 私は共産党支持者ではありません。朝日新聞の報道があってから、何の報道もなくどうなっているのか、と心配していたが、共産党が議会でずっと取り上げてくれていたことがわかった。感謝したい。「債券の格付に関する確認書」を見るとリスク承知で高橋理事長が印を押し債券を購入しています。私のところにも利子8%で運用しないかと誘いがあるが危ないからかわない。文化振興事業団がアルゼンチン債を買ったその気持ちが知れない。善意で購入したなどというのはとんでもない。いま民間の経営者は退職金をはたいて責任を果たしている。早速、区に抗議の電話を入れます。