ホームレス自立支援施設「台東寮」を視察
入所者4割が自立に
近隣とのトラブルはゼロ
　「入所者の約4割の人が自立していく」…党区議団は11月16日、23区と都が共同運営している路上生活者の自立支援施設「台東寮」を調査してきました。ホームレスの方に住まい、食事の提供、就職の斡旋などおこなっています。私は、さまざまな困難な中で貴重な成果を上げていることに対し感動しました。

台東寮全景

ハローワーク職員が就職斡旋
自立のための心強い味方

　台東寮は上野の駅（公園口）から3分程度のところにあります。概観からは支援センターとはとても分からず、中も清掃がゆきとどいていました。同センターでは品川、大田、台東、墨田区など8区の福祉事務所から紹介された方に宿泊所と食事を提供します。さらに、ハローワークから職員が出張し就職斡旋をおこない自立の際には支度金も支給されます。
　この1年間の入所者は429名で自立は123名、35％になるとのことでした。「自立を高めるように努力しており今年にはいってからは42％で上昇している」「23区で5ヶ所の自立支援センターを建設を進めているが近隣の反対で建設できない場合がある」とのことでした。私の「台東寮の運営で近所とトラブルは」の質問に「この1年間問題はまったくない」と回答がありました。

空き室を調査する党議員

品川区の入所者現在ゼロ
背景に区長の「排除」の姿勢

　品川区で台東寮の利用者は現在ゼロ。年間累計でも6名で8区の中で最低です。本紙944号で紹介した高橋区長の「品川区を（ホームレスにとって）住みづらくすれば他区にいく」と答弁しています。23区はホームレス対策の柱に自立支援を申し合わせ対策を講じていますが品川区は「排除」。あまりに冷たい政治といえないでしょうか。
　ホームレス問題の解決は、本人の努力を前提に自立できるよう行政が支援する以外ないと思います。

台東寮の入所者(10月末現在）
台東	墨田	江東	品川	大田	足立	葛飾	江戸川
27	20	4	0	7	4	8	7