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みやざき克俊 みやざき克俊ニュース 2003年9月7日発行
第409号


今年度9館、17年度で全館 学童保育クラブ閉鎖
「すまいるスクール」に全面移行。親の願いに反する

 品川区は8月26日、厚生委員会と文教委員会で「学童保育クラブ9施設を来年4月にすまいるスクールに再編し、閉鎖する」と発表しました。品川区は子育て支援強化を掲げています。学童保育クラブ廃止は親と子どもたちの願いに反します。学童保育は充実こそ求められています。

<今年度末廃止の学童保育クラブ>
宮前、西品川、荏原南、源氏前、西中延、伊藤、城南第二、城南、鈴ヶ森の9館
 ※他の学童保育クラブは、平成17年度末で閉鎖予定。

「子どもを安心して
預けられるからこそ、
働けるんです…」

すまいるスクールは、現在、第二延山、宮前、原、城南第二の4校。区は今月、三木、源氏前、延山、伊藤、城南、鈴ヶ森、芳水、鮫浜、第一日野、山中、浜川、京陽、杜松、小山、清水台の15校で「すまいる」を開設し、平成17年度末すべての学童保育を閉鎖するという。

 学童保育クラブは、現在区内に38施設あり、1747人が通っています。共働きや一人親家庭の小学校1〜3年生を対象に家庭や親の代わりになり、生活と安全を保障する施設。働く親と子どもたちにとって欠かせない施設です。

 一方、すまいるスクールは全児童を対象とし、放課後に学習や遊び、スポーツなどを提供する制度です。現在、第二延山、宮前、原、城南第二の4校で実施していますが、区は今後全小学校に拡大する方針です。

専任職員も連絡帳もなし―これでサービス向上とは…?

 区は「学童保育は放課後親が不在の子どもたちが対象だが、すまいるスクールは全児童が対象だ。すまいるは学童保育クラブの事業を包含しているので、学童をすまいるに再編する。学童の子どもにとってもサービスは向上する」と学童保育クラブ閉鎖の理由を述べました。すまいるスクールでことが足りるというのです。   区の児童課長は、「学童保育クラブをなくすわけではない」といいますが、一方で、「育成室は設けるが学童の専用でなくてもよい。専任の職員はつけない。おやつや連絡帳は考えていない」と答弁しています。これでは学童保育クラブは廃止と同じではないでしょうか。

すまいるスクールと学童クは役割が違います

 学童保育クラブは親が勤め等で不在のため、子どもたちにとって学童保育クラブが「放課後帰るところ」です。すまいるスクールの参加は全児童の22%です。全児童対象とはいいながら、「来ても来なくてもいい」すまいるスクールと、学童保育クラブとはその性格も役割も違います。それなのに、すまいるスクールでことが足りるというのはあまりにも乱暴です。

職員減で目が行き届かなくなる?

 学童クをすまいるスクールに再編…子どもが増えて職員体制はどうなるのでしょうか。

 例えば、三木小と芳水小でのすまいるスクール開設にともない閉鎖される西品川学童保育クラブは、現在71名の児童が通い3名の職員が配置されています。ところが、すまいるに移行して子どもたちが何人になるのか分からないのに、区は「職員は正規1名と非常勤3〜5名で十分」というのです。

 職員体制が減らされたら、学童保育にもすまいるスクールにも職員の目が行き届かなくなるのではないでしょうか。

 学童保育クのすまいるスクールへの再編の問題は職員体制だけではありません。当ニュースでも引き続き取り上げていきます。

 ぜひ、みなさんからもご意見をお寄せください。