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みやざき克俊 みやざき克俊ニュース 2002年9月15日発行
第365号


来年夏に向けて今年冬から工事に入ります
区立小中学校すべての普通教室に
クーラー設置へ

品川区は、かねてから要望の強かった区立小中学校の普通教室(通常使用する教室)にクーラーを設置することになりました。来年7月から使用できるよう今年の冬休みから工事をおこない、 区議会第3回定例会に設置のための補正予算が提案されます。


荏原四中の特別教室クーラーを視察する共産党区議団。
7月16日。今度は普通教室にもつきます

 区の説明は、@小学校391、中学校107の全普通教室にクーラーを設置する、A総事業費4億5千万円、今回補正で2億7千万円を予算化、B冷却方式(ガスか電気か)は未定だがリース方式とする‐というものです。 クーラーは子どもたちに大きなプレゼントとなりました。PTA、教職員組合、党区議団の粘り強い運動が区の姿勢を変え実現に道を開きました。区はこれまで「暑い期間は夏休み」だと普通教室へのクーラー設置を拒否してきましたが、近年のヒートアイランド現象により夏休み前も30度を超える日が多くなったこと、夏休み中にサマースクールをはじめたこともありようやく決断しました。
 なお、日本共産党区議団は高橋区長に対してクーラー設置工事は区内中小企業に発注するよう要請しました。

論争に決着
「暑いときは暑いと教えることが教育」「環境でなく人間教育」と言ってたが…

 普通教室のクーラー設置は3年程前から共産党が繰り返し求めてきました。しかし区は拒否し続け、自民、公明、民主、合同の与党各派も教職員組合からの「クーラー設置の陳情」(昨年10月)、共産党提案の「クーラー設置に国の財政措置を求める意見書」(今年6月、当ニュース7月7日付け参照)に反対してきました。

●昨年11月6日、文教委員会 庶務課長―ヒートアイランド現象はみんながクーラーをつけるから…区立の小中学校がみんなクーラーをつけたら一体どうなるのか心配。
●昨年11月22日本会議 
教育次長―子供たちが、暑さや寒さなど多様な環境で体験や経験をし、たくましく生きていく力や忍耐力を身につけていくことも大切。子供たちに、教育という面において暑いときは暑いんだ、寒いときは寒いんだということも教えることも必要
●昨年11月26日 文教委員会 「子どもたちにゆきとどいた教育をするための請願」審査で
 山路議員(公明)―沖縄は暑い中でクーラーは全くないけれど、コンピュータ教室と高校野球はトップクラス。環境条件じゃなく最終的に人間による人間の教育と思っている
 川西議員(社民)―クーラー設置については、教室ばかりにいるわけじゃない、だから設置は難しい。学校教育の中では自然環境を直すのが第一で、クーラー設置は後回し…
※同請願は自民・公明・民主・社民の反対で不採択に。賛成は日本共産党のみ。
●若月教育長が週刊誌で発言
私が親ならクーラーのついている学校に子供は入れません。「夏は暑い」と教えることも一つの教育ではありませんか。(サンデー毎日7・28)
●今年7月11日議運で、共産党提案の「普通教室空調化の財源措置を求める意見書」(当ニュース7月7日付け参照)の本会議上程を与党が否決。「昨年、文教委員会で(同趣旨の請願を)不採択にしており、議運で審議することは無理がある、文教委員会で審議すべきだ」が理由。
 しかし、その後…
●8月17日―文部科学省が全公立小中学校のクーラー設置に補助を決定。
●8月中旬―PTA連合の区長に対するクーラー設置要望と時期を前後して、区議会与党がクーラー設置を区長に要望。
●8月24日―高橋区長がPTA研修会で区立小中学校の全普通教室にクーラー設置を表明(区独自施策として)。
●区議会第3回定例会に普通教室クーラー設置のための補正予算を提案―となりました。