都議会が計画廃止を求めた請願を不採択
地域住民と議会の願い
計画廃止へ協力を

　補助29号線道路計画は、地域住民から廃止を求める運動が広がり、区議会は過去2回、計画の廃止を求める請願を採択しています。ところが昨年11月、都議会が同趣旨の請願を不採択。都は新たな事業化着手の路線を15年度末までに決定するとしており、事態は緊迫してきました。

	補助29号線は… 　山の手通り大崎警察脇から大田区南馬込6丁目の池上通りまで、商店街や住宅地を突き進む延長5,400ｍ、幅員20ｍの都市計画道路。全線未着手。
	事業化されると品川区内で 　　500棟、大田区を含め700〜800 　棟が立ち退きを迫られることにな 　ります。また、商店街や住宅地の 　真ん中を突きすすむため、環境悪 　化や交通の危険性も心配され 　　　　　ています。

住宅地に基幹道路で住環境悪化の心配も

　昭和21年に戦災復興都市計画街路として決定された都市計画道路。山の手通り(大崎警察脇)から大田区南馬込（池上通り）まで延長5，400ｍで幅員20ｍ。全線未整備。
　都の説明は、29号線計画地が防災都市づくり推進計画の重点整備地域に位置づけられており、細街路への車流入で住環境が悪化しているため、防災性向上と地区幹線道路と位置づけたとしています。事業着手は「平成16年以降」とされていますが、時期は未定でした。
　事業計画地域の住民には、建築物の構造(木造など)、階数(2階まで)などの制限があります。

区議会は請願を採択
　　都議会が不採択に

この請願は、大崎の住人4名が都議会に提出したもの（自民党佐藤都議が紹介議員）。昨年11月、都議会の委員会で審議されましたが、共産党だけ賛成、他がすべて反対し不採択になりました。都議会には同趣旨の請願がこれ以前に3回提出され、すべて「保留」となっていました。今回の請願不採択は、都議会として29号線事業化に反対しない態度を決めたもの、多くの住民、品川区議会の意思に背くものといわざるを得ません。
　特に、都は平成15年度末に次の事業化路線を決定する予定で、この時期に計画廃止を求める請願が不採択になったことは重大です。

29号線事業化で500棟が立ち退きに

　29号線は、国道1号線とほぼ平行に、商店街や住宅地の真ん中を突き進む道路計画です。住宅街に車を引き込み環境悪化と交通の危険性が増す心配が指摘されており、事業化されると品川区内およそ500棟、大田区を含めると700〜800棟もの住民に立ち退きが迫られることになります。
　都内の都市計画道路は、2000年度末で全体219ヶ所（距離178�q）のうち、整備済みと着手している事業は合わせて59％（同42％）にとどまっています。計画は決定から半世紀以上経過していますが、こうした状況は道路事業の難しさを物語っています。
　29号線計画は住民に不安と権利制限を続けてきました。都は15年度末、新たに着手する事業を決定しますが、これは計画見直しのチャンスです。都には、住民の声を聞きながら「存廃」含めた計画の検討を求めたいと思います。

29号線計画廃止へ地域住民のみなさんと協力して奮闘します

　品川区議会では、過去2回にわたって全会一致で「29号線計画の廃止を求める」請願を採択してきました。次の事業化路線にさせない住民と区議会の新たな取り組みが求められています。日本共産党は住民のみなさんや区議会各会派と協力して、29号線計画の廃止に向けてがんばります。