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南恵子 お元気ですか南恵子です。 2004年4月11日発行
第817号

minami@jcp-shinagawa.com

飯沼議員が一般質問 全国で実施しているが・・・
学校給食の民間委託は非効率

 第一回定例区議会が3月24日に終了しましたが、本会議で飯沼議員が、学校給食の民間委託をさせないための一般質問を行ないました。
全国的には、給食の民間委託はすすめられていますが、けっして財政の軽減にはなっていないことが調査の結果明らかになりました。

 今年の4月で、すべての公立保育園の給食が民間委託されることになりました。

  区は「委託で、安全・質の高い給食を、財政効率よく提供できる」と強弁しています。しかし、乳幼児時代は、健康な体づくりに一番大事な時期です。利益が確保されればいいという民間企業に大事な子どもの健康を任せられません。

昼食に間に合わなかったり、これがカレー?だったり

 区は、学校での委託は改築校から行なうという方向を打ち出しました。これは、自民党の議員の質問に応えたものです。

 保育園で委託が始まった当初は、子どももビックリするような場面がありました。カレーなのにスープのように水っぽかったり、フルーツの切り方も大きさが不ぞろいだったり、また、赤ちゃんの昼食に間に合わなかったり、保育園中が右往左往することがたくさんありました。

 もちろん調理作業をしていた方たちは一生懸命ですが、なれない作業と時間に追われる仕事なのですから大変です。

給食は教育

 学校で提供されている給食は「学校給食法」に次のように定められています。「第2条=@食事のについて正しい理解と習慣を養う。A学校生活を豊かにし、明るい社交性を養う」などです。また、文部省保健体育審議会答申は「食に関する指導の生きた教材」と位置付けています。

 次代の社会を担う子どもを健康に育てることは、共通の願いです。財政を最大の問題にしてまず削減ありきの論議は止めるべきです。 

委託後、経費は必ず増える

 以前、給食の委託問題を報道した新聞「赤旗」によると、T区は18年前に1校から導入をはじめ、委託経費は一千万円だったものが、10年後には9校に広がり、委託経費は一億九千万円にもなったという内容でした。一校が一千万円なら、九千万円で済むはずです。しかし、全国的な実態を見ても、導入当初は安くても、必ず膨らんでいきます。委託が安上がりの最大の理由は、従業員の低賃金にあります。時給(850円程度)の割に、責任が重いため長続きしないのが実態です。

自校方式を守れ=と一般質問 (飯沼議員)

 党議員団の飯沼議員は、先の定例議会で、「学校給食は、直営自校方式(学校ごとに区職員が作る)を守り、子どもたちにおいしい給食を」いと質問しました。おいしい」と感じる味覚を育て、本物の味を伝える必要があります。

 教師、調理師、栄養士が連携して食文化を子どもたちに伝えている実践があります。

 大鍋を操作し、一度に大量、均一においしく作るためには相当の経験が必要です。

 給食の委託問題の調査の中で次のような心配があることがことがわかりました。

 それは、輸入・冷凍加工食品の参入を許すことです。

 ある外食産業経営者は、「現在の調理員の派遣だけではうまみがない。食材の納入に期待する」と、業界紙で述べています。

 日本の食物自給率は40%、食品の輸入は10年間に10倍にもなっています。また、野菜の残留農薬、食品添加物など
問題になっています。

 食の国際化を進める外食産業に給食を任せることで、安全が守れるのでしょうか。

 守るべきは、自校方式の給食です。区民のみなさんと一緒に頑張ります。