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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2006年4月23日発行
第306号

 

長谷工コーポレーション工事現場調査
クローラークレーン最大騒音84dB

品川区内では、建築にかかわる開発業者と住民のトラブルが増加する一方です。

区議会建設委員会には年間2〜3件の請願しか出されませんが、工事件数を見ると住民が我慢を強いられている状況があるのではないでしょか。


200tクローラークレーンでデッキを吊り上げての騒音試験中。始動時に84dB、通常75dBを記録

騒音と粉塵…社会的責任さえ果たそうとしない大手ゼネコン


東品川3丁目の住環境を守る会による現場調査(責任者 秋田 操さん)

当該の東品川は多くのマンションが建築され、3・4丁目だけでも四千世帯をこえる住民が居住する準工業地域です。近年のマンション建設は、古い物流倉庫やオフイスビルなど鉄筋コンクリート構造の建築物を解体した跡地に建設されるため、解体工事による騒音と粉塵は日常生活が困難となるほどひどいものとなります。

実際に、以前の工事では妊婦さんの喘息やノイローゼとなって工事終了まで自宅外での生活を強いられるなどの被害が出ています。

自ら掲げた遵守事項も守らず

当該工事は、近隣住民と解体工事の協定書を取り交わすとして話し合いを続けたものの、土曜日の休日設定で折り合わずに結ばれませんでした。

長谷工コーポレーションは、自主規制として「工事遵守事項」を配布し迷惑を最低限に抑えるとしていました。しかし、解体が始まると騒音は規制値さえはるかにオーバーし、粉塵は道路、ベランダは言うに及ばず、室内さえ粉塵だらけになり、2度にわたる火災を出すなど、管理体制もきわめて不十分でした。

こうした被害は、長谷工コーポレーションが自ら事前配布した解体工事の遵守事項を守らず起きた被害ですが、解体工事の杜撰さを認めるものの、新築工事に生かしていく姿勢は無いようです。

高騒音の自走式クレーン使用土日祝日も工事を強行

「住民の会」によると、同様の環境破壊が起こることを防ぐために「工事協定」を結ぶ立場で話し合いを続けていますが、長谷工コーポレーションは一般の社会常識では考えられない土日祝日まで建築工事を進めるとしています。このまま推移すれば、再び同様の被害が起きることはあきらかです。また、60m級の建築物であるにもかかわらず、騒音と排気ガスを撒き散らす自走式エンジンクレーンで工事を進めるとしています。これを使用すれば、工事中は常に騒音と排気ガスがたえないことになります。

大手企業が担うべき社会的責任を投げ打って、利益のためには住民の生活などかえりみないと言う姿勢を切り替えるために声を寄せる事が必要ではないでしょうか。