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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2005年6月12日発行
第280号

 

アンケートへのご協力ありがとうございます
品川線建設に疑問の声が

みなさんにお願いしたアンケートは、配布から10日あまりで約800通が返送され、コメント欄にはびっしりと書き込みがあります。

今回は、地域に重大な環境被害をもたらすことが予測される高速道路品川線についてのご意見を中心に紹介します。

賛成…反対…みなさんの声
環境や財政など考えない道路建設

アンケートは、出来る限り先入観をもたずに記載していただくために工事予算のみを書き込みました。お考えいただく資料が少ないこともあり、『どちらともいえない・わからない』との返答も多くみうけられます。

この問題が、情報として全区民に知らされていないことが大きな要因でしょう。

約400通にコメントが…

反対…無駄な公共事業ですね。経済効果もありません。大江戸線やアクアラインの前例があるのにいつまで続けるつもりなのでしょうね。甘い見通しと膨大な予算の計画、また談合でしょうか。

賛成…地下高速のため、地上の騒音が少なくなり、空気が良くなると思う。

反対…排気ガス対策をキチンとしてほしい。地下にもぐっても、そのまま地上に出されるのは困ります。

賛成…着工予定と言うことは、庶民が反対しても変えられないでしょう。

コメントで賛成・反対に共通するのは税金投入、環境、施策の優先性などでした。

6月4日現在・776通の内訳
賛成 20.6%
反対 37.9%
どちらともいえない 22.9%
わからない 18.6%

直接被害を受ける地域からのコメントには大気汚染に関する心配から反対の声、他の地域からは税金投入、施策の優先性についてのコメントが多く見受けられました。

環境破壊も考えず「建設さきにありき」

小泉内閣は、道路公団「改革」を、構造改革の目玉として位置づけ、小泉首相も当初は、道路公団を民営化すれば「無駄な高速道路はつくらない」と言ってきました。

この無駄な高速道路とは「有料道路として採算のとれない高速道路」を指していました。ところが、昨年の通常国会で、国と地方の税金でつくる直轄方式を導入し、有料道路として採算のとれない高速道路も建設する仕組みをつくってしまいました。そして、昨年末の国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)で、高速道路整備計画路線(9342キロ)の残り約2000キロについて、結論として、抜本的見直し区間(5区間・143キロ)を除き、すべて建設を継続することを決めました。ここには、採算性による判断は含まれません。もちろん、大気汚染被害や自然破壊など環境や景観、まちづくり、住民への悪影響などのマイナス要因は、計画の評価にいっさい入りません。まさに「建設先にありき」となる評価手法をあらためる必要があります。計画はいったん凍結したうえで、計画策定段階からマイナス要因を加味した再評価による抜本的な見直しこそ、無駄な高速道路をなくすことになります。