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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2005年3月13日発行
第271号

 

500万円世帯5年後→現在の割りだしで
保険料が40200円増+所得割り分
支払い困難で短期証・資格証

 長引く不況のもとで保険料が払えない世帯が急増しており、区民の深刻な実態を見ない大幅な値上げは許されません。

 国保財政悪化の原因は、国や都による補助金等の削減や、不況による保険料収入の減少であり、その犠牲を区民に押し付けるものです。

滞納者増加 理由…@失業…A病気…B営業不振
命も奪う保険証のとりあげ

 今年度も国民健康保険料を引き上げるとする条例改定案が第一回定例区議会に提案されました。

 私は、「保険料の滞納理由が失業やけが、営業不振など社会状況を反映している。税制改悪でさらに負担が増加し、社会保障の切捨てが進めば滞納者は増加する。国庫負担を削り、高齢者医療制度も改悪して国民健康保険財政を圧迫したことが最大の原因」として反対しました。

 滞納が一年になると本来の保険証に変えて、短期証が発行されます。16年9月末現在で短期証は7933人。短期証は通常の保険証が2年6ヶ月の有効期限に対し、6ヶ月の有効期間しかなく、一度更新する間に滞納分を収めないと、病院にかかる場合窓口で全額負担が必要となる資格証へと切替えられます。そうなると保険料さえ支払い困難な人にとって、どんなに重い症状であっても病院に駆け込むことさえ躊躇せざるをえません。命にかかわる問題です。

 今回の改定案は、表1にあるように、5年間で300万円収入世帯は3万4800円、16年度との比較で1万240円増、同500万で4万5647円、昨年度比較で1万2121円増と膨大なものです。

予算議会 なんかへんだぞ。品川水族館運営

 私は、8億2千万円の予算計上をおこなう品川水族館の運営について質問しました。

 水族館運営は入館料、レストラン収入などを原資にサンシャインに委託しておこなわれています。事業収入から必要な運営経費を引き、残った利益を区7割、サンシャイン3割とわけるというものです。この収入分配金は今年度5130万円。しかし、利益ではありません。

 膨大な施設経費がかかりますが、すべて区の財源から捻出されます。ざっとみても開設から16億円ほどの経費がかかっています。
最近のものでは、さめ水槽を設置工事費が2億7千万円。葛西臨海水族館やお台場の娯楽施設の集客に対抗するために新たな設備が必要、というのが当時の話。昨年の11月頃には5500万をかけて補修工事。今回は、あざらし館をつくるということで予算が組まれました。収入をはるかに上回る施設費用を娯楽施設に注ぎ込み、一方では区民生活に直結する国保料の値上げするなどおかしいと思いませんか?

 水族館を行政が運営する目的に「品川は大森貝塚や品川宿、海苔の養殖で知られるように海とは縁の深い土地でした。
しかし、近年になって海岸線の埋め立てによって海が遠いものになってしまいました。そこで、海や川に住む生き物と触れ合う場をとの願いを込めて水族館が誕生したのです。」と記載されています。学習教育施設という位置づけです。

 娯楽施設から教育施設に重きをおいた施設へと転換が求められるのではないでしょうか。