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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2003年11月23日発行
第223号

 

「学童保育をなくさないで」1万筆超える請願署名
川崎市・わくわくプラザで相次ぐ重大事故

 11月13日付新聞各紙報道によると、事故の相継ぐ川崎市わくわくプラザで重症事故が発生しました。

 毎日新聞では、開設から6ヶ月で174件の事故中、59件が重傷事故だとしています。学童保育とは比べ物にならないほどの職員配置・削減を続けた結果の事故です。品川区のすまいるスクールはどうでしょうか。

児童課と教育委合同説明会を約束
「問題なし」に根拠なし

  第3回定例会では、「学童保育廃止問題」が焦点になりました。 「学童保育とすまいるスクールは別事業として、どちらも充実を」「納得がいく説明を。学童をすまいるに移行しないでください」など、学童保育の父母から4本の請願が提出され、署名の合計は1万1000余。父母が必死に取り組んだ請願は、残念ながら、文教・厚生の両委員会ともに共産党だけの賛成で不採択になりました。

父母の期待を踏みにじる態度

 請願審査では、自民、公明、民主、そして学童保育の父母代表を看板にして当選した西本貴子議員(無所属の会)は、父母の請願に反対をしました。西本氏は「意見を聞いてほしい」と父母が準備していた意見陳述も「必要なし」と拒否、請願も不採択。厚生、文教委員会に傍聴に来ていた父母からは、驚きの声と「裏切りではないか」と怒りの声があがりました。

 しかし、こうした中でも父母の皆さんの運動と議会の追及で、当局の「何も問題なし」の主張は崩れています。 すまいるスクールの説明会では「学童保育のことは児童課で聞いて」また、学童保育保護者会では「すまいるの事は答えられない」と父母の不安にまともに答えようとしませんでした。しかし、父母の皆さんの署名の取り組み、各議員への要請、区に対してのファックスやメール、電話などが、与党や区を動かし、児童課と教育委員会合同説明会の実施を約束させる力になりました。

川崎わくわくプラザの実態は

 川崎市が進める、小学校を利用して児童を預かる「わくわくプラザ事業」は開設から半年が経過しました。重傷事故となっている59件は、骨折事故39件、外傷による縫合25件と事故の多さは市議会でも指摘されていたといいます。事故の起きた学校では、利用登録児童数が256人。事故当日が80名の利用児童がいたと言います。当日のスタッフは7名。品川区の職員配置は4〜5名。これで本当に大丈夫なのでしょうか。

 川崎市は今年4月1日から114校の小学校全てに「わくわくプラザ」を設置し、学童保育を廃止しました。運営はボランティアセンターの川崎市民活動センターに委託。職員体制は、スタッフリーダー2人が週3日づつ交代。チーフサポーターは週28?40時間のアルバイト、サポーターは月12日までのアルバイトで、4名を基本に配置されています。職員が日替わりの体制、子どもも日替わりというなかで、職員は子どもの顔と名前がわからない、子どもも職員を覚えていないという状況とのこと。生活の場である学童保育は、子ども同士、指導員との関係でもおたがいによく知り合い、信頼関係が求めらますが、とてもそんな状況ではありません。世田谷区の同様事業である「ボップ」でも破綻を来たし、「新ボップ」に衣替えしています。

 危険を承知で進める児童福祉の後退は許す事の出来ないものです。子育て中の父母だけでなく、全区民の力でこうした計画を跳ね返す事は、すべての区民生活を守る施策の前進につながります。

 私も皆さんとともに全力をあげて、生活守れの運動を進めてまいります。