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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2002年10月13日発行
第180号

 

理事長印は事務当局が押す!
すべて理事長(区長)が認めた訳ではない?
 平成13年度の予算執行を審議する決算委員会が始まりました。私は3日の審議でアルゼンチン債購入問題を取り上げ、アンケートでいただいた区民の声を伝えましたが区長の耳に入らなかったようです。

区民の声にまで難癖答弁

 道義的にも政治的にも何の責任感もない区長答弁です。
 区民の財産をマネーゲームについやした責任を理事長辞任で幕引きし、損害は事業団の会計処理でまかなうのでは、結果的に区民が損害をかぶる事になります。 やりとりの要約をお読みください。

菊地▼区民のみなさんからアンケート。知っていると答えられた方の96%は区長に責任があると答えている。「経済的に弱いアルゼンチンの国債を買うなんて信じられない」「責任を曖昧にすれば同じことがおきる」という意見が一番多い。区民の目で見て信じられない資産運用をおこなった元副理事長を告発せずに、損益を事業団がかぶるんでは納得できない。結局は区民に損害を押付ける事。ルールを守りもせずに「債券の格づけに関する確認書」に理事長印をおした元副理事長をなぜ告発しないのか、理由を。

区長▼共産党が区長に責任があると宣伝するから向こう(区民)がそう思う。副理事長が行った行為は合法。ただ、手続上の問題が不適切だっただけ。誤解をしないでいただきたい。

菊地▼調査報告書のかんたんなまとめの中だけでも「事業団の寄付行為」に違反し「庶務規定」に違反し「理事会の議決」も経ず「評議会の諮問」も経ず、要はすべての違反をおこなっている。これまでに3億数千万の利子収入を得ているから若干の損失は問題ではないという主旨の答弁をおこなっているが問題ありとしたからこそ調査をおこなって責任の所在を明らかにしようとしたのではないのか。確認書は「ディフォルトリスクが高い事を承知で買ってください。責任はあなたにある」とはっきり書いてある。これだけの違反行為をしながらなぜ、元副理事長を告発しないのか。組織的に購入したからというなら元理事長が損害の賠償をすべきこと。

区長▼理事長の公印は私が押す訳ではない。区でも事務当局。理事長印を押してあればすべて理事長が認めたと言うわけではない。やる行為について適当でなかったかもしれない。投資にはリスクがつきもの。リスクをいちいち理事長が負担したのでは投資はできない。リスクを勘案しながら投資をしていくのが一番適当な方法。

菊地▼今の理由では元副理事長を告発しない理由にはあたらない。

区長▼事務局長に辞めてもらった。告発しない理由は私どもが決める事。おたくから言われる筋合いではない。

菊地▼福井県の文化振興事業団は6億円余の損害を理事長が負担し、責任を取ったと聞いている。事業団は公益法人。膨大な利益は生むためにつくられた訳ではない。得た利益が文化振興を通して区民に還元されるのはあたり前のこと。今回はまったく道理の無い方法で事業団の財産に損害を与えた。区民から損害賠償を求められるのはこれもあたりまえのこと。前理事長は高橋区長、前副理事長は当時の助役。理事長の顔とか区長の顔とか言って通用する話ではない。収入役が公金の運用について「誰が見ても怠慢な資金運用、説明できる内容の欠損でなければ軽過失でも罪が生じる」と答弁、この問題は同じこと。首長としての道義的責任・政治的責任は無いと考えているのか。

区長▼区長に問い掛けられても答えられない。

菊地▼区民から公開質問。これに対してもまともに答えようとしない。説明責任をはたすべき。
 党区議団が、みなさんにお願いしたアンケートには、数々のご意見がそえられています。
 区長は答弁で「共産党が区長の責任と宣伝」するからと言いますが、収入は減少し、社会保障も切りすてられる中、税金がこんな事に使われれば怒りを持って当然です。こんな事もわからない区長では区政を担う事など出来ません。