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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2002年7月14日発行
第169号

 

ゴルフ練習場跡地に31階建て・100メートル級マンション建設
直近に高齢者住宅・わかくさ荘
 東品川3丁目、ゴルフ練習場跡地に 31階建て分譲マンションの建設計画が示されました。
 海岸通りをはさんで、すぐ近くに福栄会。日照や騒音でもっとも被害が心配されるのは高齢者住宅「わかくさ荘」です。

住民被害を置き去り
 総合設計制度


建設予定地方向から見た福栄会・わかくさ荘


海上公園側から見た建設予定地

 建設予定地は、東品川海上公園の一角。建設中の東品川ポンプ場を除くと、ほぼ整備が終了した絶好のロケーションです。 整備終了を待っていたかのように、高さ100m超、 31階建て、510戸という分譲マンションの建設計画を打出しました。公園がマンションの庭のような位置関係で見ると、これだけでも高額な値段をつける事が出来るのでは?と思うのは私だけでしょうか。
 事業主は伊藤忠都市開発・東京建物、天王洲シティキャピタル。設計・施行は五洋建設、説明会を取り仕切るのは、何の会社かよくわからない(近隣対策?)ユーエスアイ・エンジニアリング。
 わかくさ荘の、海岸通り側にお住まいのみなさんは、午前11時をまわるまで日照が遮られ、建設期間の約3年間は建築騒音をまともに受ける事になります。
 説明会では、突出した高さや騒音、日影、電波受診障害、風害など、どんな建築説明会でも出される不安です。
 本来、超高層ビルの建築説明会で当然出てくる不安に対し、用意すべきデーターさえ準備していないなど、理解を得るなどという立場には程遠い態度と言えます。住民被害を最小限にくい止めるための説明会が望まれます。


災害時の対応は皆無
住民を危機にさらす目黒線洗足ガード下道路の閉鎖
費用がかかるでは済まされない根本問題の解決を

 第2回定例議会に目黒線ガード下道路閉鎖に伴う、歩道橋の建設に対し、「エレベーター設置を求める請願」が建設委員会に付託されました。

 この事業は東急電鉄・東京都・品川・目黒の両区が事業者となり、立体交差化を図ってきたものです。事業目的には「これまで鉄道によって隔てられていた地域の一体化が実現し、沿線のまちづくりに大きく役立つ事が期待されます。」という一文があります。しかし、洗足ガード下の道路は閉鎖によって歩道スロープと歩道橋での行き来となり、たとえエレベーターを設置しても災害時には利用できず、障害者やお年よりは避難路を断たれる事になります。また、歩道スロープは5%勾配の上り・下り総延長 90mということですから、これも困難。ガード下までは下り勾配になっており、閉鎖すると雨水の逃げ場も無くなるとの心配も出されています。近年の集中豪雨は亜熱帯化のなかで、都市部の 50mm対応をはるかに超える豪雨となっています。
 こうした危ぐを解消するためには線形変更が望まれています。事業者は安全性の確保を名目に、1000分の35勾配を確保するとしていますが、私が委員会で「それ以上の勾配を持った場所はないのか」を質したところ「ある」と言う答弁です。結局、費用がかかると言うのが本音のようです。
 住民の声を真摯に受け止め、安心して生活の出来る環境づくりへの配慮が事業者に望まれます。