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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2001年9月2日発行
第129号

 

安全な街づくり・・・神戸長田区を調査
公園と不燃化の重要性を実感

 党品川区議団は、8月22〜23日にかけて神戸長田区に阪神淡路大震災後に進められている街づくりの調査、視察を行いました。

「公園や空地が火を止めた」
震災から7年目の街づくり

 震災後の区画整理、再開発事業が進む「久二塚6地区」(大正筋商店街周辺)では、復興作業を進める街づくり協議会の桐田善夫副会長からお話を伺いました。歴史のある商店街筋が並ぶこの地域は震災後、3時間余りも経過してから火災が発生したそうですが、右にあるせまい街路で延焼がとまったそうです。この要因は不燃化が進められた家屋と空地によるものだったそうです。倒壊家屋から桐田氏は何名かの方を救出したそうですが、火災の発生で不可能となり、火災の恐ろしさを実感したそうです。不燃化を進めつつ、公園の整備などが必要な事を示しています。左の写真は公園の樹木ですが立ち並ぶ木々すべての樹皮が焼け、ここで火災が食い止められています。
 神戸市都市計画局に案内していただき、高取地区の土地区画整理事業も視察しました。第一地区は震災前、商店街と戦前長屋からなる利便性の高い住宅地でしたが、狭小住宅の密集、住宅の老朽化、道路・公園など都市基盤が不足するなどの課題を抱えた地域。第二地区は住居とケミカルシューズなどの工業施設が混在し、都市基盤の面では第一地区と同様の問題点を抱えた地域です。そのため第一地区での全・半壊、焼失などの被災率は97%。第二地区は91%となっています。
 品川区でも多くの木造密集地域や最街路があり、心配される都心部での大地震に備える街づくりが求められています。


首都高速道路「中央環状品川線」
環状6号線〜目黒川地下トンネル

心配される大気汚染

 「首都高速中央環状品川線都市計画素案」が議会に提案され、住民説明会が開催されました。
 今秋の計画は目黒区青葉台から八潮まで延長9・4kmで五反田出入り口付近での交通渋滞と換気所周辺の大気汚染が心配されます。中央環状線の全体計画は葛西から八潮3丁目までの46・4kmとなります。葛西〜江北間はすでに完成、江北〜青葉台までは現在工事中、品川線は中央環状線で最後の区間となります。品川線の完成で都心部を通過する車両が減少し、都心環状線の渋滞緩和が期待できるとしています。

 上の地図で青葉台から大崎までは環状6号線(山手通り)の地下、大崎〜八潮間は目黒川の地下をトンネルで通過させる事になります。出入り口は中目黒、五反田、大井北で湾岸線と合流します。換気所は中目黒、五反田、南品川、大井北に設置され、平成18年度、完成予定となります。
 心配される東京都の大気汚染は、浮遊粒子状物質では一般環境大気測定局でも自動車排出ガス測定局でも基準値の未達成となっています。また、二酸化窒素も自動車排出ガス測定局で達成されていません。平均45mに及ぶ煙突で、有害物質が撒き散らされるとなれば、周辺住民の健康被害が出る事は明らかで、大気汚染の測定が重要となっています。