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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2000年11月19日発行
第97号

 

市民参加のまちづくり進める岸和田市
26年かけ都市計画マスタープラン

 品川区議会建設委員会は、行政視察調査で北九州市・尼崎市・岸和田市を視察してきました。
 各市で貴重な経験をおうかがいしましたが、だんじり祭りで有名な岸和田市は、昭和四十九年から市民と行政が一体となってまちづくりを進めています。

市民参加の背景には!

 「行政施策を住民が参加して進める」住民が、自分の町を自分の手で造りあげる、自分の納めた税金がどのように使われているのかを見ていく上でも重要な事です。
 岸和田市の市民参加の原点は、昭和四十九年から五十一年にかけて策定された、総合計画基本構想があります。この計画は当時の市長が「人間尊重と環境保全」という行政理念を明確に打ち出し、それまでの思いつき行政とも言える無計画な行政運営から脱却し、計画的で安定した行政運営への転換めざして策定されたといいます。

コミュニテイ計画

 基本計画で位置付けられたコミュニティ−計画は、市民参加をうながすために、二十四の小学校区を一次生活圏として「地区市民協議会」を結成し、その地域に住む市職員が参加しての話し合いがもたれ地域の環境、福祉などの問題はそこで解決がはかられたそうです。解決出来ない問題は、中学校区を中心とした二次生活圏で、中学校区をまとめた三次生活圏での「地域市民協議会」が、解決の向けての協議を進めました。

徹底した市民参加貫く

 こうした運動は「都市計画マスタ−プラン」でも徹底した市民参加を貫くという市当局の姿勢によって、地区市民協議会を窓口とした地区懇談会が一〇一回、その他との協議が九回、一一〇回の懇談会で様々な課題と地区の将来像を協議したといいます。

新たな段階めざして

 行政に多くの区民が参加していくことは、重要な事です。
 区民参加の行政はまず第一に、区民の声を十分に聞き取り、行政としての理念を持ち、住民と意見をかわし、論議を尽くし、住民と行政が双方納得して施策の策定を進める事こそが重要であると感じています。品川区の行政はこれと真っ向から相反する行政となっています。区民の不利益も住民に説明しない、関係者が説明を求めても「話す必要はない」という態度が、保育、教育、福祉、まちづくり、あらゆる現場で区民の信頼を失わせています。
 日本共産党区議団は、区民の皆さんと力を合わせて「住民の声を聞く区政」をつくりあげてまいります。