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区議会報告 予算議会特集号

品川区議会は2月20日から3月27日まで第1回定例会が開催されました。 議会の主な論点を報告します。

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特養ホーム一日も早く増設を

品川区内の特別養護老人ホームの待機者は450人に上っています。入所できた高齢者は申し込み者の13.5%。ほとんどの方が入所を断られる、これが品川区の実態です。

予算委員会の総括質疑で、日本共産党鈴木ひろ子区議は「人生の最後というときに、なんでこんなつらい思いをしなければいけないのか。1日も早く増設を」と品川区に迫りました。


「いつまで待てというのか!」

昨年3月の特養ホームの入所申込者は444人。その内、半年間で入所できたのは60人(13・5% グラフ)。病院や老健施設に入所している高齢者にいたっては、9割の方が入所を断られています。

鈴木区議は「申請しても、8割を超える高齢者が入れない。1日も早く、特養ホーム増設が必要」と主張。品川区は「10年、20年後の超高齢化の中で、特養ホームの必要性も含め検討を始めたい」と将来の課題としました。

現在、入所を待っている450人もの高齢者を見捨てることは許せません。

鈴木区議は84歳・要介護3の高齢者を紹介、「61歳の時、脳梗塞で倒れ右マヒ。10年後、2回目の脳梗塞で両マヒに。特養ホームに申し込みをしたがかなわず、しかたなく老健施設に入所。3ヵ月ごと転々と移る生活を8年間も送っている」と実態を示し「いま待っている高齢者のために増設すべき」と迫りました。


23区で最低レベル

品川区の特養ホーム整備率は23区で20位です。  他の区は特養ホームを作り続けてきましたが、品川区は介護保険がはじまってから増設計画をもたず最低レベルになりました。


ケアホームは月28万3千円

特養ホーム増設を拒む理由を品川区は、「区民の選択肢を広げるためケアホーム整備を進める」と説明します。

しかし、特養ホームとケアホームの違いは利用料。たとえば年金年額80万円の方では特養ホームは減免制度があり月額5万2千円。減免制度がないケアホームは月額28万3千円と高額です。

区は「選択」と言いますが、高額なケアホームでは、多くの区民は選びようがありません。国民年金でも入所できる特養ホームの増設こそ地方自治体の役割です。


自民・公明・民主など、「増設を」に反対

第一回区議会定例会に特養ホームの増設など高齢者福祉3項目の実現を求める住民署名3458筆が提出されました。

厚生委員会では日本共産党のみが採択を主張。自民、公明、民主、無所属クラブは不採択とし請願は否決。これほどの切実な区民の願いに背を向けました。

特養ホーム増設は切実な願いです。

高齢者の暮らしに格差をつくり、国民年金の方は高齢者福祉から排除とは、自治体の役割を投げ捨てるもの。ご一緒に「1日も早い増設を」の声を挙げましょう。


「結婚なんて考えられない…」 品川区が自ら広げる“官製ワーキングプア”

低賃金で使い捨て?「派遣」という働き方が社会問題になっています。そうした中、品川区は「正規」を「非正規」に置き換えて不安定雇用を拡大、ワーキングプアを増やしています。

日本共産党は「ワーキングプア解消のために、品川区自らが改善を」と求めました。


賞与なし 交通費応相談 3割もピンハネ

「今のままでは結婚なんてリアルに考えられない」?区立保育園の在宅子育て支援事業「オアシスルーム 」で働く派遣労働者の時給は1230円。区が派遣会社に支払っている契約単価は時給1733円なので、3割が「ピンハネ」されています。

賞与はなく、交通費も応相談。年収は240万円足らず。さらに契約は単年度で、翌年の仕事の保障はありません。

これ では結婚や子育ては、夢のまた夢です。  この他にも、給食、保育園、図書館窓口、すまいるスクールは委託され、多数の派遣労働者が品川区の行政サービスを支えています。区は正規を非正規に置き換え、若者が生活できない事態を作り出しています。

※オアシスルームとは 区立保育園で、就労以外の理由で子どもを一時的に預かる事業。品川区は自宅で育児をする親の支援事業の目玉と位置づけています。


「脱法」で派遣を使い続ける

本来、雇用は直接雇用が原則です。派遣はあくまで臨時的なものであり、正規雇用の代わりにしてはなりません。そのため、派遣の受け入れ期間(最長3年)を超えて労働者を働かせる場合、派遣先企業は直接雇用を申し込まなくてはならない(派遣法第40条の3)というルールが定められています。

ところが品川区は、様々な手法を駆使してこの義務を避けてきました。

表をご覧下さい。派遣を使い、5園でスタートした「オアシスルーム」のうち4園は、3年で事業が終了。

事業は近隣の保育園に移されて再開しました。利用者は04年度2700人余、05年度6300人余、06年度7900人余と増えているのに、なぜ変えたのでしょうか。それは、職場を変えることにより、「派遣は3年以内」という条件をクリアするためです。  また旗の台、東大井の保育園では、派遣のまま4年目に入りました。

「違法ではないか」との共産党の質問に、区は「クーリング期間を設けているので問題ない」と答弁。

クーリングでは、いったん3ヶ月と1日の間休ませると、3年の派遣期間を何度でもくり返すことができることになります。

安上がりの派遣を使い続けるために、職場を3年で移動したり、クーリングする。これは派遣労働の原則から外れた働かせ方です。「脱法」と言われても仕方ありません。  青年を使い捨てにする社会に未来はありません。日本共産党は、ワーキングプア解消のために全力をあげます。


若者の声 共産党と民青同盟が街頭インタビュー

○交通費が出ない。人によっては月2?3万円かかっている(32歳・女性・派遣・時給1600円)

○国民健康保険料が払えない。年金も払っていません(26歳・女性・パート・時給850円)

○高卒ではどこも就職できず仕方なく派遣に。転々としている。結婚しているけど、ダンナの稼ぎだけでは不安。ダンナの働かされ方もヒドイ(32歳・女性・派遣)

○年休があっても取れない。月収が少なく、ダブルワークをしている(25歳・男性・正社員・手取り15万円)ほか多数。


志位委員長が国会で「派遣」をとりあげました。

ネットで大反響!!くわしくは日本共産党のホームページへ


再開発マンションより区営住宅の建設を

昨年末、大井林町(東大井4丁目)、第二伊藤町(西大井6丁目)の都営住宅112戸が老朽化を理由に廃止されました。

昨年12月の都営住宅募集は北品川都営1戸のみで、109世帯が応募。区営住宅は07年度に636件の登録申し込みがありながら入居できたのは7件のみで、低所得者の住宅確保は一層困難となりました。

東京都は要望があればこの2団地を区営住宅として譲渡する意向を示していました。

日本共産党は、この2団地を譲り受けるよう強く求めましたが、品川区は「ストックの活用で十分」と見向きもしませんでした。

大崎駅周辺の再開発には、この3年間で237億円も投入して高級マンションの建設を支援しています。区営住宅の建設費用は一戸あたり1000万円で可能です。区民のきびしい生活に目を向けないとは税金の使い方が問われます。


国際都市・観光が前面の「品川区基本構想」長期計画は「福祉第一に」

品川区の基本構想が策定されました。

今回の「構想」は、多賀区長、高橋区長に続いて3回目です。 「構想」策定のため区が実施したアンケートでは、要望のトップが「高齢者福祉」、次に防災、保健・健康と続き全体として福祉の要望が多数。しかし、濱野区長が提案した「構想」は、理念の第一に「国際都市品川」を掲げ、「都市型観光」などを強調。石原知事のオリンピック計画と大規模開発に歩調を合わせるものとなっています。さらに、これまで明記されてい基本的人権の尊重や、福祉は方向性も目標も明記されず、「福祉充実は前提」と述べるにとどまっています。

品川区基本構想は、3月27日の区議会本会議で自民、公明、民主などの賛成多数で可決。日本共産党は「住民福祉の方向性も目標もない」と反対しました。

これから基本構想を具体化する「第4次長期計画」の検討が始まります。日本共産党は、区民の願いが反映した長期計画になるようがんばります。


「ビル風はこわい」 自転車ごと吹き飛んだのに、「あの地域に風害はない」 区の答弁にあ然!

「自転車で走っているとき、突風でたおされた」

「ベビーカーでの通行や高齢者は危険を感じ商店街をさけて通る」

いいぬま区議が行ったアンケートで、こんな声が多数よせられました。

武蔵小山では道幅8 の商店街に19階建マンション(高さ60 )が建設中。これにより突風を感じる住民が多数生まれました。地元住民は事業主に風の影響調査を求めましたが、問題なしといい続けています。 いいぬま区議は予算議会でこの実態を紹介し、区に対策を求めました。ところが、区は「風害とはランク3を超えたもの。武蔵小山3?6?Bではそのような風害はない。これが環境影響評価です」と事業主と同じ答弁。区内各地で開発にともなう風害が起きています。ビル風への規制など対策が必要です。


後期高齢者医療制度は廃止を

「これではうば捨て山医療だ。お年寄りは早く死ねといわんばかり」など、後期高齢者医療制度への不安と怒りが広がっています。

75歳以上の高齢者を年齢で差別し健保や国保から切り離すという、世界でも例のない制度。限られた年金から保険料を天引き、これまで保険料負担がなかった被扶養者の高齢者からも保険料を徴収、保険料は2年ごとに値上げされ、滞納者からは保険証を取り上げ。加えて、受けられる医療を制限されるなどです。

なぜ、こんな制度が出来たのか  小泉構造改革のもと、社会保障費は2002年から毎年2200億円ずつ削減されてきました。後期高齢者医療制度は、「医療費適正化」を理由に、自公政権が一昨年、強行採決したものです。

厚労省は75歳以上の医療の特性を@病気が長期化するA認知症が多いBいずれ死が避けられない、などと定義。2025年には8兆円の医療費の削減を目標とし、うち5兆円は75歳以上の高齢者分としています。

政府は「医療費がかかりすぎている」「財政難だから」といいます。ところが、日本の医療費はOECD加盟30カ国中22番目、サミット参加国中では最下位と、決して高くありません。また、必要な財源は無駄な道路建設や軍事費などの浪費を見直し、大企業・大資産家への優遇減税をただせば生みだせます。


制度の廃止を求める運動を今こそ

日本共産党は、制度の廃止を求めて区内の高齢者クラブの役員などを訪問。どこでも対話になり、ある会長は95筆の署名を集めてくれました。

旧東海道では、制度廃止を求めるパレードも行われました(写真)。  また、医師会でも4月24日現在で11の府県医師会が反対を表明しました。「こんな制度は廃止しかない」の声はとまりません。

ご一緒に力を合わせましょう。


年金天引きは10月から

品川区の保険料徴収は7月から始まります。

7〜9月までは納付書で窓口(区役所、地域センター、銀行、郵便局)で支払い、年金天引きは10月から。年金が月1万5千円以下の方は、10月以降も引き続き納付書による窓口支払いになります。


えっ!?“少子化”なのに保育園に入れない!?

保育園不足が深刻です。今年4月に保育園に入れなかった子どもの数はなんと280人。昨年を上回る数です。

フルタイム・共働きでも入れないというケースが相次いでいます。  品川区はマスコミを通して夜間延長保育や休日保育など、多様な子育てメニューを宣伝してきました。 また、大崎駅周辺などで、高層マンションを建設してきました。 ところが、ファミリー世代を区内に呼び込みながら、認可保育園の増設はしてきませんでした。

これが待機児が増えた大きな要因です。

日本共産党は、引き続き待機児ゼロに向けて認可保育園の増設をめざしがんばります。


認証保育園もすでに満杯

夫と一緒に美容室を経営しています。まさか保育園に入れないとは思いもよりませんでした。

すぐ近くの認証保育園に申し込みましたが満杯で入れませんでした。こどもを店につれてきたが、とても仕事にならず、仕事を休めばお客がはなれてしまう。美容室がつづくかが心配です。(区内で美容室を営むAさん)


第5回区政アンケート

ご協力ありがとうございます。只今、1056通の回答がよせられました(4/24現在)。