2026年03月23日
安藤たい作区議 令和8年予算特別委員会 総括質疑を行いました
2026.03.23 安藤たい作区議
質問項目
平和・外交について
安藤委員
2月28日、アメリカとイスラエルはイランへの武力攻撃を行い、最高指導者を殺害。病院や学校を爆裂し、子どもも含む多数の市民の命が犠牲となりました。イランも報復攻撃を行い、市民の命が失われています。
今回の攻撃は、核問題の解決の協議の最中に行われ、トランプ大統領はイラン国民に政権転覆まで呼びかけています。軍事介入によって他国の政治体制を変更しようとすることは、武力行使を禁じ、国家の主権の尊重を大原則とする国連憲章、国際法への明白な違反です。こんなことが許されるならば、国際秩序は崩壊してしまいます。日本共産党はこの暴挙に強く抗議します。直ちに武力攻撃を中止し、対話と外交による解決に立ち戻るべきです。
森澤区長は昨年8月に広島・長崎を訪れ、知見を深め、この間、平和や核廃絶について、施政方針や共産党の議会質問に答える形で様々発言してきました。施政方針の第3章「しなやかな社会をつくる」で、区長が平和や日本社会について述べた部分と、それに対する共産党の代表質問での区長答弁を読み上げてください。
柏原区長室長
それでは、施政方針等での発言について述べさせていただきます。
まず施政方針でございますけれども、平和や日本社会についての部分でございますけれども、「戦後80年、対話を重ねながら、一貫して平和国家として歩み続け、唯一の被爆国としての経験を踏まえ、世界平和に貢献してきました。紛争が絶えない不安定な国際情勢。地球の持続可能性すら危ぶまれる深刻な気候変動。生活を直撃し続ける物価高騰。先が見通しにくい、変化が激しいこの世界にあって、そんな日本だからこそ構築できる社会があるのではないでしょうか」。また、平和の部分に関しましては、「平和国家として築いてきた国際的な信頼により世界平和に貢献する。こうした『しなやかな社会と日本』を、今こそ未来に向けてここ品川からつくってまいりましょう」でございます。
それから、代表質問での平和に関するところの答弁でございますけれども、「我が国は戦後80年の間、平和憲法の下、一貫して平和国家の道を歩み、力の均衡による抑制ではなく、外交を含む対話により国際秩序の構築に寄与してまいりました。唯一の被爆国である日本だからこそできる、こうした姿勢は、国際社会の信頼を得ており、今後もこうした立場で世界平和に貢献していくべきものと考えています。政治とは一体何のためにあるのか。その究極の使命は世界平和のためにあるとの認識に立ち、恒久平和を希求する取組を進めてまいります」。
安藤委員
今読み上げていただいた答弁は、人類が幾多の犠牲の上に築き上げてきた国際秩序と平和憲法の重要性を述べたもので、平和を求める区民を大いに励ますものです。高く評価します。
しかし、これが今、トランプ大統領によって壊されています。そんな中、スペインの首相は国際法違反だと明言し、国内の米軍基地の使用を拒否しました。ドイツ、フランス、イタリアなどNATO諸国やオーストラリアは、トランプ大統領の派兵要請を断りました。にもかかわらず、高市首相はこの暴挙を一言も批判せず、19日の訪米でイラン攻撃を事実上支持し、世界に戦争と混乱をもたらしているトランプ大統領を礼賛しました。世論調査では、8割以上が「イラン攻撃を支持しない」と答えています。19日には、米国大統領への抗議と即時攻撃中止を求め、国会前に1万1,000人が集まりました。今、必要なのは声を上げることです。議会も、日野市、府中市、町田市で、即時停戦を求める決議が次々と上がっており、品川区議会でも上げられるように力を尽くしたいと思います。
区長、アメリカ・イスラエルによる武力行使は、明白な国連憲章、国際法違反だと考えますが、区長の認識を伺います。外交を含む対話による平和の国際秩序が乱暴に踏みにじられている今こそ、米国・イスラエルによる先制攻撃に抗議を表明し、攻撃の即時中止を求めてください。いかがでしょうか。
柏原区長室長
品川区といたしましては、今回のイラン侵攻を含め、国際法および国連憲章に反するいかなる戦争も認容されないものと考えてございます。また、平和首長会議に加盟しており、同会と同様の立場にあるものでございまして、平和首長会議は3月16日付で本件について声明文を発出しており、その中では、直ちに停戦するよう求めているものでございます。今後も平和を希求する各都市と連携してまいりたいと考えてございます。
安藤委員
今、答弁がありました。区からも、国際法違反だとの認識が示された。この意義は非常に大きいと思います。高く評価するものです。
世論で、国際秩序を壊すアメリカとイスラエルを包囲し、戦争を止めましょう。また、区に続いて議会としても声を上げられるように、全力を尽くしてまいりましょう。
自衛隊の入隊促進につなげるPR活動への協力について
安藤委員
次に参ります。一方、森澤区政でも、前・濱野区政からの、自衛隊の入隊促進につなげるPR活動への協力は続いています。自衛隊による災害時の救援活動は大切なことだと認識していますが、一方で、自衛隊の主任務は戦闘です。しかも、安保法制、安保三文書を経て、その性格も専守防衛から、海外でのアメリカが引き起こす先制攻撃の戦争に参戦する性格の組織へと変質させられました。現に今回も戦地への派遣の問題が議論になっています。自衛隊の任務の拡大に伴い、自衛隊員の応募は年々減少、欠員状態が続く中、子どもの頃から自衛隊に親しみを持たせるためのPR活動が、学校現場も含めて強められ、品川区でも例外ではありません。
品川区ではこれまで自衛官等募集に関し、住民の名簿を提供してきませんでしたが、現状はどうなっているのか伺います。自衛隊防災フェアへ、しながわ水族館を貸し出していますが、いつから行っているのか。VR体験の内容を含む展示内容や、会場での配布物を具体的に教えてください。水族館の貸出しは中止し、少なくともグッズ配布や戦車乗車のVR体験は見直しを求めますが、いかがでしょうか。昨年度は小学校で防衛省への社会科見学が行われ、今年度は区立中学校1校で、8年生が職場体験で自衛隊に行きました。昨年度も同じ学校で行われたとのことです。職場体験や社会科見学で自衛隊や防衛省を訪れることや、自衛隊防災フェアへの水族館貸出しは、子どもたちの自衛隊への将来の入隊を促進させるためのものなのか、伺います。
七嶋災害対策担当部長
複数ご質問いただきましたが、まず自衛官等募集に関して、名簿の提供に関してお答えいたします。品川区としましては、住民基本台帳法に基づいての閲覧をさせる形式で実施しています。名簿を提出する形ではありません。
次に、水族館の貸出しの中止と内容の見直しに対してお答えいたします。区として、ほかの団体等の場合も同様ですが、区の施設の利用等の申請については、その施設の管理や利用に関する規定に基づき手続を行っており、防衛省・自衛隊からの依頼についても同様に対応しているものです。また、区は自衛隊の施設利用の申入れに対し、ほかの団体等と同様に、その施設の管理や利用に関する規定に基づき手続を行っているものであり、区が計画・実施しているものではありません。
次に、防災フェアへの水族館貸出しが、子どもたちの自衛隊の将来の入隊を促進させるものという点に関しましてお答えいたします。区として防災フェアは、区民の防災意識の向上に資すると認識しています。なお、区として当該防災フェアについては、申請に基づき、施設の貸出し等のみ行っているもので、委員ご指摘の、子どもたちの将来の入隊を促進する目的で区が行っているものではありません。
米田教育次長
職場体験等のお尋ねもございました。職場体験は市民科の中で扱われており、実際に大人が働いている様々な事業所へグループごとに伺い、見学や体験等を通して仕事というものについての理解や、ふだん接することのない大人からの話や質問等により社会性を育む学習として、多くの事業所から協力を頂いているところです。社会科見学も、社会科学習の理解が深まるよう、校外活動として各校が実施しているところです。これらの体験・見学活動を実施することが、児童・生徒に対する訪問先の事業所等への就職や就業を促す意図を持って行われることはございません。自衛隊についてのお尋ねも、考え方は同様です。
溝口防災まちづくり部長
私からは、しながわ水族館における自衛隊による防災フェアの具体的な内容等についてお答えさせていただきます。
まず、防災フェアにつきましては、子どもたちの将来の入隊を勧誘する目的で区が行っているものではなく、区民の防災意識の向上を自衛隊として図っていくために、平成30年より実施されているものと認識しているところでございます。
具体的な内容といたしましては、災害派遣でも使用されている自衛隊車両の展示や、制服の試着体験、また令和6年能登半島地震に関わる災害派遣活動のパネル展示、また上空から降下したり戦車に乗車したりした映像によるVR体験、自衛隊公式キャラクターとのグリーティング、また広報グッズ・パンフレットの配布を行っていると認識しているところでございます。
安藤委員
名簿の提供は、引き続き提供しないよう求めます。
行政や教育委員会が、まだ判断能力が十分に備わっていない子どもの頃から自衛隊の体験をさせたり、宣伝し、子どもたちを入隊につなげていくということは不適切です。改めてやめるよう求めて、次の再開発の質問に移ります。
まちづくりについて
安藤委員
区長は議会で、まちづくりの主体はそこに住む地域住民と答弁しました。この立場が貫かれるまちづくり行政への転換を求め、質問します。
まず、小山三丁目第1地区です。当該地区は分譲マンション5棟を含み、権利者総数は205人に上り、うち再開発準備組合加入者は168名です。昨年11月に事業認可されましたが、認可申請の決定を行った、準備組合の昨年4月18日の総会当日の出席者は、区の答弁によれば52.69人で、地権者の過半数に遠く及びません。住民からは、規約に照らして総会は成立していないのではないかと疑義が寄せられています。組合認可申請の決定に関わる議論、決定した昨年3月24日と4月18日の総会について、土地所有者、借地権者、区分所有者それぞれの当日出席者数、委任状出席者数、その他人数について伺います。準備組合の規約には、総会の成立条件について何と書いてあるのか伺います。区は、総会は規約に照らして成立したと考えているのか、伺います。そう判断しているなら、その根拠と理由を具体的にご説明ください。
続けて伺います。事業認可によりマンション区分所有者は、住み慣れたマンションを追われることになります。高齢者にとっては大変苛酷なことです。例えば、相談窓口の設置、従前居住者住宅などのあっ旋、再開発組合との仲立など、区としてできるあらゆることを行うべきです。それぞれいかがでしょうか。
鴇田都市整備推進担当部長
まず各総会の開催についてでございますが、各権利者に関する条件が規約に記載されていないことから、ここでは規約に基づきまして、権利者全体の出席者数および委任状数についてお答えさせていただきます。
まず、令和7年3月24日の総会ですが、出席者数17.21名、委任状数27.98名の計45.19名となってございます。また、令和7年4月18日の総会につきましては、出席者数22.34名、委任状数30.35名の計52.69名となってございます。
次に、準備組合の規約についてですが、「定足数および議決」として、「総会は組合員の過半数の出席により成立し、議事は出席組合員の議決権の過半数の同意をもって決する」とありまして、「議決権」としましては、「組合員は各1個の議決権を有する。また、組合員の宅地または借地権が複数の共有に属するときは、その複数人が1個の議決権となっている」と記載されてございます。
続きまして、総会の設立につきましては、準備組合は任意の団体であることから、総会については、準備組合が定めた規約等に基づき運営されているものと認識してございます。このため、区として法令上のチェックなどを行うものではないため、成立や不成立を判断するものではないのかと考えてございます。
最後に本事業につきましては、地域から疑問や不安など様々な声があることは、区としても把握してございます。こうした中で本地区につきましては、地域からの様々な声に対応するため相談窓口の設置を要請し、その後、組合では専門家への相談も可能な窓口を開設してございます。今後、高齢者を含めまして住民に寄り添うよう、組合に、より一層の丁寧な対応をするよう適宜求めてまいります。また、区としましても、地域からの不安や不満などについてしっかりと耳を傾けるとともに、組合にも必要な指導を行ってまいりますので、委員ご指摘の点も含めまして、地域のお困りの意見などにつきましては、区としてもできる限り必要な対応を図ってまいりたいと考えてございます。
安藤委員
例えば大崎駅西口F南地区ですが、竣工して地権者が戻るまで、事業認可からは5年、都市計画決定からは8年かかっています。その間、自力で仮住まいを探さなくてはいけない、戻ってきたとしても高額な管理費など新たな負担がかかる、従来の住環境を維持するためには巨額の持ち出しが必要など、結果、住み続けることは困難です
そこに住む住民は、まちづくりの主体どころか、追い出されてしまう。決定権者として、区が、立場が弱い権利者の生活再建に責任を持つことは、最低限の責任です。声と要望に真摯に耳を傾け答えるよう、重ねて求めます。
次は、大崎西口駅前地区です。この地区も5棟の分譲マンションが含まれ、区分所有者は約260人いますが、権利者数は5人と数えられ、地区全体でも15人とされています。計画は、開発準備組合事務局の大成建設と、13名の理事で進められてきました。理事の半数は部屋を貸しているだけで、そこには住んでいません。一方、そこに住み、これからも住み続けたい住民の大半は、地区外転出を迫られています。大崎西口駅前地区再開発を心配する会が結成され、計画の見直しを求め、活動が続けられてきました。にもかかわらず、準備組合は今、都市計画決定手続に向けた同意書集めを始めています。同意書集めの大前提は、権利者への十分な説明です。品川区も、準備組合には丁寧な対応・説明を行うよう指導していると、何度も心配する会に回答してきました。ところが、昨年11月30日と12月3日に行われた権利者向けの説明会は、強権的に行われました。説明が30分、質問は1人3分1回のみに限定され、僅か1時間15分で打切り、終了したということです。再開発は、地権者の土地や建物、財産を差し出さなければ成り立ちません。その地権者に向けての説明会が、これだけ乱暴なやり方になっていることに驚きました。準備組合のこのような説明が、区の言う丁寧な説明・対応と言えるのか、区の見解を伺います。都市計画法、東京都の条例には、都市計画を進める際の決まりを定めています。都市計画法第16条2項および東京都の再開発等促進区を定める地区計画運用基準には、都市計画案の作成、または企画提案書の提出に当たり、地権者の合意について何と書いてあるのか、ご説明ください。
鴇田都市整備推進担当部長
初めに説明会の具体の運営方法についてですが、これにつきましては準備組合が責任を持って実施するものになりますが、区としましては引き続き、準備組合が丁寧な対応や説明を行うよう指導してまいります。また、委員のご指摘の意見など、再開発に関して様々な声が上がっていることは把握してございます。今後、制度的・構造的な課題がないかなど検証・分析しながら、地域の声を丁寧に聞いてまいります。
次に、都市計画法第16条2項についてですが、こちらにつきましては、「都市計画に定める地区計画等の案は、意見の提出方法その他の政令で定める事項について条例で定めるところにより、その案に係る区域内の土地の所有者その他政令で定める利害関係を有する者の意見を求めて作成するもの」と記載がございます。また、東京都再開発等促進区を定める地区計画運用基準では、「再開発等促進区を定める地区計画」は、関係地権者等の合意形成から整備までの幾つかの段階を踏まえて進めていく計画とあり、例えば企画段階では、区域内の関係地権者等による協議と合意形成、また、案の作成段階では、地区計画制度適用による都市計画決定を想定した企画内容についての合意形成などの記載があるところでございます。
安藤委員
各法令、行政指針には、合意を取りなさい、現状しなさいと書いてあるわけです。関係者、とりわけ権利者の合意がないことを、区は事前に把握しているにもかかわらず、都市計画決定を進める企画提案書は受け付けるべきではないと思います。最後にいかがでしょうか。
鴇田都市整備推進担当部長
区としましては、都市計画法第16条2項および東京都再開発等促進区を定める地区計画運用基準の記載内容や趣旨については十分に認識しているところでございます。このため、都市計画の手続や企画提案書の作成に当たりましては、都市計画法や東京都の運用基準に従うよう、準備組合に対して指導してまいります。
西村委員長
以上で、安藤たい作委員の質疑を終わります。
